楽器店などでポケットトランペットなどと並んで小さなホルンがおいてあることがあります。 単に管をくるくると巻いただけのものもあれば、ロータリー・ヴァルヴがついたものもあります。

これは、ポスト・ホルンと呼ばれるもので昔はその名の通り郵便配達人が使用していました。

15世紀にフランス、ヴェネツィアなどで郵便制度が始まり、郵便配達は、その到着と出発を知らせるのに小型の曲型もしくは環状のホルンを使っていました。

17世紀頃には、ニュルンベルクのトランペット制作者の徒弟はその楽器を作ることをまず最初に許されたといいます。

はじめポスト・ホルンは管の長さが短かく、1重程度しか巻かれていなかったために第1倍音と第2倍音を用いたオクターヴの動きしかありませんでした。 しかし、管の長さが長くなり第6倍音程度まで出せるようになって、様々な音型が生まれました。

このポスト・ホルンを用いた有名な曲にモーツァルトの「セレナード」K.320があります。

1800年以降ドイツとオーストリアでは、共通の調子としてヘ調と変ホ調が用いられました。 また、オクターヴ信号は曲から消え、ふつうの楽器と同様の音型が演奏されました。 F.グンベルトの「ポスト・ホルン教本 POsthorn-Schule」からハイニッツによって再編されたプロシアの信号ではgとc''の間の音が用いられています。

19世紀半ばからはヴァルヴ付きのポストホルンが現れ、マーラーの交響曲第3番などでも使用されていました。

また、19世紀のドイツでは移調のための穴を持つものもあり、それをあけた状態にしておくと音程を4度あげることができました。 穴をあけることによって音の飛びは悪くなったもののきれいな音を出すことができました。

イギリスではポスト・ホルンは環状のものから直型のものに変わり、最初は短かったものの、1840年代頃からだんだんと長くなっていきました。 調子は変イ調でコルネット奏者の都合にあわせられていました。

よく似た楽器にコルノ・ダ・カッチャがありますが、どういう関係なのかよく知りません。

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