日本語で唄口と訳されるマウスピースは、奏者と楽器をつなぐ重要な部分です。
マウスピースを楽器自体であると表現することもできますが,そうしてしまうとあまりに残りの楽器の部分がかわいそうなので、一様こういう表現にとどめておきます。
マウスピースの起源自体は非常に古く、細い管の楽器にそのまま口を付けたのでは唇が十分に振動してくれないので、アダプターとして用いられたのが最初のようです。
古くはローマ時代後期にまでさかのぼることができます。様々なサイズのものがこのころからあったことが出土品などから知ることができます。
このころから現在のようにカップ型のものが見られ、これらのものは現在のものと、そんなに違うものではありません。
マウスピースの形はそのまま楽器の音色に影響し、また唇と楽器両方に接触するためか個人の好みに大きな差があり様々タイプが存在しています。
マウスピースの各部の名称とその意味
- カップ
- 直径が比較的大きい方が唇の動きが自由なため、唇のコントロールがしやすいでしょう。形状がV字型に近いほど音色に丸みがあり、U字型に近いほど明るくなります。
両方を組み合わせたマウスピースもあり、それは両方のよい効果を得ようとしたものです。
- リム
- 厚いと唇を支える面積が広くなり、長時間演奏やハイノートの演奏は楽になります。薄いと唇は不安定ですが、コントロールの幅が生まれます。
- バイト
- リムとカップの出会う部分。この角度が鋭いとアタックが安定して軽くなり、正確な音程を得られます。角度が広がるとアタックが難しいですが、スラーは容易になります。
- スロート
- 楽器の中で一番細い部分。太めだと音がよく抜けますが、息をとられます。細めの時はコントロールしやすくなります。
- バックボア
- スロート近くから広がり始めるものは、音量は豊かですがコントロールは難しくなります。広がりがスロートから遠いものはその逆です。
- シャンク
- マウスピース・レシーバーに差し込む部分。その太さとテーパーの度合いが重要で、音色や音程のコントロールに微妙に影響を与えます。ユーフォニアムでは日本で一般的なものに太管、細管の2種がありますが、アメリカでは中細管が一般的なようです。
トランペット、トロンボーンなどでもメーカーの違い、国の違いで様々なシャンクが存在しています。
ユーフォ用のマッピ(マウスピースのことです)は、数千円から1万円を超えるものまでいろいろな種類があります。
しかし、ユーフォ専用に作られているモデルというのは非常に少なくトロンボーンと共通の番号を持ったモデルがそのまま用いられているのが現状です。
シルキーの51D、46Dはユーフォ,バリトン用としてデザインされたモデルのようです。
昔からユーフォのマッピといえばシルキーの51Dと言うくらいに愛用されてきました。
他にもDenisWickからでているSteven Mead Model。
これはバリトン用のもラインナップされていますが見たことはありません、中細管のものを三木楽器で見かけました(おそらく特注だと思われます)。
また、他にもDEGから出ているBrian Bowman Modelもユーフォ専用のマウスピースとしてあげることができると思います(トロンボーンの人が使用している例はちょっと見たことがありませんが3つのシャンクにそれぞれ3つのサイズがあります)。
テューバ用のマウスピースで有名なペラントゥッチにもユーフォ用のマウスピースがあります。
最近、日本のユーフォニアム・プレイヤーとして有名な外囿祥一郎やジャズ・ユーフォニアム・プレイヤーの山岡潤はBlack
& Hillの4Gを使用してるようです。(外囿さんの場合、これのコピーのSHモデルもあります、どっちを吹いているんでしょう?)
最近は、こういったヘビータイプかつ大口径のマウスピースが流行のようです。
疑問があるのは、なぜメガトーンとかウルトラじゃだめなのかって点でしょうか。
トランペットで、モネが流行するように、ユーフォはさらにダークトーンを求められているということでしょうか・・・。

左がウィルソンの楽器に付属していたWILLSON
TA1、右がDEG BB1 EUです。
ヤマハに問い合わせても無いといわれていたロジャー・ボボモデルのユーフォ用マッピ・・・
ところが、ヤマハ・アメリカのサイトで発見!!
ここです。リム径は32.04mmなので、バックの1Gよりまだでかい・・・とても吹けませんね。
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