
フロントアクションの機構をもったユーフォニアムは主にアメリカで生産されていますが,その中にはコンペンセイティング・システムを搭載したものがありません. しかし最近Willsonのフロントアクション・コンペンセイティングのユーフォニアムが手に入るようになってきているので簡単にこれについて書いてみようと思います.
まず,型番ですが,Willsonのサイトにはこれは載っていません. アメリカのDegのサイトにはWillson TA2975として載っています. また,カナディアンブラスのCB30としても知られています. Willsonの場合,最近店頭に出るようになったようですが,日本に入ってくるときにはなぜか型番が変わるようで日本で取り扱っているものはTA3737となるようです.アメリカの代理店では2975のままでした.
Willsonと並ぶユーフォメーカーのBessonも昔このタイプのものを作っていたようです(1931年頃).これはWillsonのものとは管の巻き方が異なっていたようでWillsonの管が1,2,3番管からでる支管が上方に伸びていて左手で操作できたのに対して,このようになってはいなかったそうです.1,2番が上方に,3,4番とメインの管が下に伸びていたそうです.Willsonの2975と同じ形をしているものにはCB30というカナディアンブラスのもの,そしてMarzanというメーカーのものがあるようです. Marzanの楽器についてはこちらを見てください. ウィルソンのこのタイプの楽器についてはカナディアンブラスのユージン・ワッツが目をつけ使用するまでほとんど忘れられていたようです.ユージン・ワッツが最初に目をつけたのがコンペのものか奏ではないものかはわかりませんが,現在使用しているのはウィルソン製のコンペのものです.