なぜチェロかというと、ユーフォニアムはオーケストラからアレンジした曲を演奏する際、 たいていチェロの楽譜が回ってくるからです。ユーフォニアムとチェロは音域がほぼ一緒で またオーケストラにユーフォニアムが存在せず、吹奏楽団にチェロが存在しない ため、このようなことになります。 しかし、ごく一部の吹奏楽団にはチェロのパートが存在する場合もあるようです。 スペインの吹奏楽団や、オランダのアムステルダムはそうだと聞いたことがあります。 ヨハン・デ・メイの「指輪物語」にはチェロのパートがあるそうです。

簡単に楽器を説明するならば、チェロは4本の弦を持つ弦楽器で、バイオリンをそのまま大きくしたものです。 音程と大きさは正確には比例していないようで、少し無理のある楽器のようです。 低音楽器とされますが、バッハの無伴奏チェロ組曲などのように甘美な音色でソロを聴かせることもあります。 有名な奏者に、パブロ・カザルス、 ムスティラフ・ロストロポーヴィッチ、ミッシャ・マイスキー、ヨー・ヨー・マらがいます。
チェロの歴史を簡単に見てみましょう。

チェロはバス・ビオラ・ダ・ブラッチオから始まったとされています。だから、 まずビオラ・ダ・ブラッチオから説明しましょう。
ビオラ・ダ・ブラッチオ(viole da braccio)は「腕のビオル」の意味です。 当然腕と言うからには別のものもあって もう一つはビオラ・ダ・ガンバ(viole da gamba)という「脚のビオル」です。これはそれぞれ別のファミリーと見なされ、 「脚のビオル」の方は、現在は使用されない楽器が含まれており、逆に「腕のビオル」のファミリーは現在でも 使われている、バイオリン、ビオラ、チェロ、ダブルバス等の今日の弦楽器に相当するものです。 ここで、チェロやダブルバスが「腕のビオル」の仲間になっていることに違和感を感じるでしょうが、 それは金管、木管楽器のようなもので、もっとも古い楽器がそのような分類であったため、それが現在でも 昔のまま来てしまっただけのことです。 ビオル・ダ・ガンバとビオル・ダ・ブラッチオには様々な違いがありますが、その一部をあげるならば、 前者はガットにフレットがあるとか(当然後者はない)、前者は6,7本の弦を用いるとか、といった違いが挙げられます。 弦の数の違いは指の動作を簡単にするために弦の調弦を5度ではなく4度にしたためです。このため、本来の音域を確保するために 弦の本数が始め6本に増やされ、17世紀には7本になりました。

17世紀の中頃及びそれ以後に作られたビオロンチェロは現在のものよりも形が大きかったと考えられます、またガンバのように上向きの 手で弓を持って演奏されました。フレデリック大王の教師Johan Joachim Quantzは「試論 Versuch」(1752)にチェロの弓を 上向きの手で持つ方法はイタリア人のものであると述べています。