金管アンサンブルと聞くとどんなものを思い浮かべるでしょうか?

金管5重奏、それとも8重奏でしょうか。 結構いろいろな形態があることが金管アンサンブルが普及しない一つの理由にあると思うのですが・・・。 木管や弦楽器のアンサンブルだとほぼこれしかないという風に形態が決まっていて、かつ曲も相当数書かれて(歴史が違いますが)います。 木管5重奏はその代表でしょう。他にもサックスのような同族楽器によるカルテットも一般的です。

それに対する、金管アンサンブルの代表格としては、まずは金管5重奏でしょう。 カナディアン・ブラス、エムパイヤ・ブラス、ブラシシモ・ウィーンなどがこの形態に当たります。 最近ではアート・オブ・ブラス・ウィーン(2000年6月来日)などもあります。

金管5重奏はTrp2,Hr1,Trb1,Tuba1が標準的な編成です。 テューバの変わりにバス・トロンボーンが入るものがあります. アメリカン・ブラス・クインテット,フィラデルフィア・ブラス・クインテットなどがその代表です.

金管8重奏くらいになると、様々なヴァリエーションが入ってきますが・・・。 普通一般の人がやりやすい形態としてはやはり5重奏でしょう。 しかしこれはよく見ると、いやよく見なくてもEuのパートがありません。 これはユーフォ吹きとしてはゆゆしき問題です。

ユーフォがメンバーにいるアンサンブルは,Royal Danish Brassなどがありますが,かなり特殊といえるでしょう.カナディアン・ブラスのゴルトベルク変奏曲のCDではトロンボーン奏者のユージン・ワッツがユーフォニアムに持ち替えて全曲吹いています.

ユーフォが恒常的に編成に入るものはなんといってもバリ・テュー(バリトン・テューバ・カルテット、テューバ・カルテット)がもっとも一般的(といっても奏者の中で)です。 バリトン・テューバ・アンサンブルと呼ばれる形態ではBar(Eu)2,Tuba2というのがもっとも一般的な形態です。 カルテットを組んでその中で楽器の割合(ユーフォとテューバの)が変化することもよくあります。 Baritone,Euphonium,Bb Bass,F Bass,C Bass,Eb Bass等の楽器名が細かくパート譜に書かれて指定されていることもあります。 普通の学校には、そんなに楽器はないので(吹奏楽部にBaritone,C Bass,F Bassがある学校はあまりないでしょう)吹きやすい音域、得意な音域で楽譜を分けてしまうことの方が多いです。 極論を言えばバリ・テューはテューバだけ、ユーフォだけで吹くことも可能なのです。 バリ・テューの有名な団体にはスティーヴン・ミード率いるブリティッシュ・テューバ・カルテットがあります。すでにCDも結構出ているので、この編成に興味を持った人は聞いてみるといいでしょう。非常に、機能性に富んだパートをユーフォとテューバが吹いていて驚くこと請け合いです。 また、これをさらに拡大したバリ・テューも存在します。アメリカの一流プレイヤーを集めたSymphoniaです。4重奏にこだわらない大編成での活動を行っているようです。現在2枚のCD(「Symphonia」「Symphonia two」)が入手可能です。 また,テネシー工科大学のバリテューも大編成のCDを出しています.

今はもうありませんが金管アンサンブルの代表格としてPJBE(フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル)がありました。 CDもたくさん出ているので比較的容易に手に入れることができるでしょう。 日本にも何度か来日しています. 有名な奏者(たいていはイギリス人)も多く参加していてそれらの人の音を聞きたい言う人にもお勧めです。 このアンサンブルの基本編成はTp4,Tb4,Hr1,Tuba1ですが、5重奏やゲストプレイヤーとの競演も多く曲によっていろいろです。 ジョン・フレッチャーなどはこちらで探す方が簡単でしょう。 ジョン・フレッチャーの編曲によるテューバ・カルテットも聴くことができます。 解散してからはLONDON BRASSにメンバーが移動し、その意志を受け継いで活動しているようです。 こちらのCDは一部を除いて廃盤になっているようでなかなか手に入りません.

金管楽器における同族楽器の金管楽器のアンサンブルは 先に挙げたバリ・テューの他にホルン・アンサンブルがあります。 カルテットやオクテットのCDはCDショップでよく見かけます。ホルンは、音域が広いのでこういった同族アンサンブル向きの楽器といえるでしょう。 ホルンはトリプル・ホルンといういわば音域の違う楽器を3つくっつけた形態のものが存在し、それを使うことにより一本で高音から低音までを自在に操ることができます。

トロンボーン・カルテットも非常に美しい響きで金管同族アンサンブルの中では一番よい演奏効果を持っているといえるでしょう。 スローカー率いるトロンボーンカルテットや、解散したパリ・トロンボーン4重奏団、FOR OF A KIND等があります。

トランペットだけのアンサンブルもあります。トランペット5という団体(ピアノが伴奏にはいることもありますが)が日本では有名です。 1998年に来日したTEN OF THE BESTと言う団体は、トランペット10人にパーカッション、ピアノ、ベースという編成で、非常にかっこいいアンサンブルを聴かせてくれました。 CDだけのものになるとDOYENから一流奏者によるトランペットアンサンブルのCDがでています.

ユーフォだけのアンサンブルでは、日本のユーフォニアム・カンパニーや関西で活動している小バス倶楽部があります。どちらも大人数での大合奏を聞くことができますがCDはありません.

同族楽器のアンサンブルとなると、楽器の音域を拡張するためにあまり普段使われない楽器が使われたりします。 例えばトランペット・アンサンブルではピッコロ・トランペット、コルネット、バス・トランペット、フリューゲル・ホルンなど、様々な楽器を導入して 音色の変化を付けることも行われます。 ユーフォニアムの場合,バリトン,バス・トランペットが用いられることがあります.

最後に、金管だけとなると最大の形態として考えられるのは金管バンドですが、これは別の項でいろいろ書いたのでここでは名前だけ。

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